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2011年12月27日 生存と継続。
未曾有の危機に襲われた日本が肝に銘じて教わったこと、 それは生存と継続が生命の中心課題であり、 人間から生物、あるいは国家から組織、文明から文化に至るまで、 生き残ること、続くことが生命の本質なのだということだ。 その主人公は個人としての本人であり、 我々は経済主体のマス意識の中で、 モノ、金、組織にずぶずぶと沈みかけていたことをいやでも自覚せざるを得なかった。 ここから反転して再び生命力、生存力にあふれた社会再生へのシナリオを、 私なりに指摘する本を出版した。 『自立へのシナリオ~自己解決の項目を産業化せよ』(ライフデザインブックス)である。 当社サイト、アマゾンでお求めいただける。ぜひ一度目を通していただきたい。 2011年12月19日 「死」は不幸ではない。
多数の著書を著している一条真也氏から さらに深い哲学的思考をこめて書いた著書 『のこされたあなたへ~3.11その悲しみを乗り越えるために』 (佼成出版社)をお送りいただいた。 この本の「あなたへ」とは抽象的な意味の「あなたへ」ではない。 3.11で「葬儀ができなかったあなた」「遺体が見つからないあなたへ」 「お墓がないあなたへ」「遺品がないあなたへ」 「それでも気持ちのやり場がないあなたへ」という 具体的な「あなたへ」呼びかけている本なのである。 まだ最後まで読み切ったわけではないが、 深く考えさせられるものがある。 特に愛するものには必ず再会できるという箇所には深く胸を打たれた。 「死」は不幸ではない、 それは人生というもの、生命というものにとって、 終わりの始まりなのだ。 宗教的、哲学的考察を入れねば解決できない問題に、私たちは初めて出合った。 2011年12月15日 論点。
『日本の論点』(文芸春秋)はそんな未来予測を仕事の軸とする 私にとってのよき参考書である。 世の中、解決を待つ課題と問題だらけ、 それは些細な日常から政治的問題に関するものまで幅広い。 我々の世界ではソリューションと言うキーワードがほぼ定着したが、 要は課題と解決だ。 そこで「論点」と言うことになる。 あまり個別の論点に固執しすぎると、 木を見て森を見ずになるから、俯瞰的な目を失ってはならないが、 個別に問題の要所を見ておくことも大事だろう。 情報が情報の原因になる時代、 さてどんな2012年が我々を待っているのだろう。 2011年12月 8日 自然との共生(ともいき)。
北山ひとみさんが那須の自然に魅せられはじめて四半世紀。 日本には珍しい本格的なリゾート施設として内外から高い評価を受けている。 いわばセンスのいい生活文化村であり、ただ宿泊を提供するだけではなく、 レベルの高いカルチャーイベントを多数開催されている。 高度なライフスタイルヴィレッジと言ってよい。 自然との共生(ともいき)のあり方をよく心得ている。 自然と人間のあり方は、ともに節度を心得た真の共生感覚がその根底に必要だろう。 西洋型の開発から東洋型の<ともいき>へ、 そのあり方を示しているのが二期倶楽部だ。 北山さんの哲学と思想に共鳴する。 2011年12月 5日 真のフューチャリスト。
日本を代表することを超えて、世界を代表するデザイナーである。 『美術手帳』12月号が三宅一生氏を特集していたので、思わず手に取った。 美術手帳は私が若いころからのデザイン志望者のバイブルと言ってよく、 私も美術手帳出版社にしばらく勤めていたことがある。 三宅一生氏は「一枚の布」というコンセプトに代表されるように、 原点回帰主義者である。 本物のクリエイターと言ってよく、 70億人を超えた地球のファッションはアップサイクリング (リサイクルをさらに付加価値を付加して再利用、再循環する)手法による ファッション再生によって果たされる」と唱えている。 個人の考え方を未来にぶつけることほど、今大切なことはない。 その意味で三宅一生氏は真のフューチャリストである。 |