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2012年2月21日 高齢社会をどう見るか。
上野千鶴子氏の特集が『現代思想』から出た。 『おひとりさまの老後』(法研).のヒットを含めて 高齢社会問題では彼女のオピニオン抜きに この問題を語ることはできないだろう。 ウィメンズ アクションネットワーク(WAN)を立ち上げて、 「新たな女性問題」に取り組んでいる。 私がアドバイザーを務める日本小売業協会の生活者委員会で 上野氏の話を聞く機会を設けた。 上野氏は社会学者の視点からこの問題の本質をずばり読み解いてくれた。 一言で言えば、独居老人とか孤独死といったネガティブ視点から見ていては、 この問題の本質は分からないということである。 個人社会の進行が止まらない中、 この問題の本質をポジティブに見れば、 高齢者が自由を得た、ということである。 自由に出かけられる自由、ライフスタイルを設計できる自由。 長生きして良かったという肯定的認識である。 寂しさや不安を感じたら、仲間に戻ればいいのである。 高齢社会をリスクやコストの面から見てはならない。 高齢社会の到来は、高度成熟社会の到来なのである。 やってきた新しいパラダイムの面からこの問題を理解する必要があるだろう。 |