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谷口正和 プロフィール

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2012年5月31日

伏見。水の都。

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京都は本来水の都で、

京都の地下にはお椀のように水が満たされているという。

その京都の南の方角の洛外にあるのが伏見だ。

古来京都の商業拠点のひとつであり、

河川の分岐点にある水運都市である。

 

「水」こそ日本文化のコンセプトであり、

枯山水なども水を使わずにを水を表現している。

日本のアート、商業など、

日本文化は「水」によって成立していると言っていい。

伏見を訪ねる機会があり、

伏見を代表する銘酒「月の桂」の倉も訪ねさせていただいた。

水によって今も栄えている伏見に日本のDNAを見た。

2012年5月28日

未来を担う子供たちは無限大

先ごろの文化経済研究会で山崎亮氏、秋元雄史氏にご講演いただきました。

 

コミュニティ再生への道筋をお二人から学んだ。

いずれも素敵に解決するデザイナーとして、素敵に問題解決を行われた。

 

すでに収支優先の企業経営では成り立たなくなった。

集客ではなく、人を集めることを新たな軸足とする。

外にある変化に気づき、内側をリコーディネートする。

 

足元にある財をどう活かすか。

すでにあるエネルギーをどうプロデュースできるかが問われています。

 

時価総額9兆円といわれるfacebookを追いかけるよりも、未来を担う子供たちに投資する。この可能性は無限大だ。

2012年5月25日

住み直す。

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「住む」ではない。「住み直す」である。

今までやってきたことを、あらためて問い直すことは、

今一番大切な生活編集学といえるだろう。

問い直すところに新しい知恵が生まれ、新しいアイデア、

新しい自分の発見がある時代だ。

「本を読むとは読み直すこと」、と言ったのはかのサルトルだが、

もう一度再考すると、そこに小さな哲学的冒険が生まれるのである。

本書『住み直す』(文芸春秋)は、

京都のグラフィック工芸家で「モーネ工房」を主宰する井上由紀子さんと

ライターの村上美貴子さんがまとめた、一種のライフスタイルガイドブックである。

1200年の生活文化が根付いた京都ならではの目線が好ましい。

2012年5月24日

商人のミッション。

 

 

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今回の東日本大震災で、

生活のインフラそのものを提供する

「商業」の使命、役割が改めて問い直された。

商業は何のためにあるのか、

商人は何を提供しているのかという社会的視点に立った自己質問である。

その答えを探して、月刊『2020 Value Creator』の田口香世編集長が、

現場を飛び回って取材した商人たちの行動を記録したのが本書

『暮らしは私たちが守る~生活者のライフラインを死守した商人たちの記録』

(商業界、監修緒方知行)である。

帯で鈴木敏文セブン&アイ・ホールディングス会長や

川野幸夫日本スーパーマーケット協会会長が推薦の言葉を寄せているように、

本書は商業者たちの高いミッション意識とその行動をくまなく伝え、感動を呼ぶ。

ついにビジネスはミッションの時代に入った。

 

 

 

2012年5月23日

ブッダに学ぶ。

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ブッダとは仏陀、お釈迦様のことである。

世界宗教ともいえる仏教の本質に迫ろうというのが

本書『ブッダの考え方』(中経文庫)である。

著者の一条真也氏は大手冠婚葬祭業の経営者であるが、

今や哲学から宗教に至る思想家、研究者として知られる。

思想や哲学に古い、新しいはない。

要は現代に生きる我々にとって、役に立つものかということである。

その点、今ブッダと仏教が示唆するものの大きさを一条氏は説いている。

世界がますます分断し、対立的構造が深まっていく今、

ブッダが説く「中道」の哲学には驚嘆する。

極端なことはしない。対立に陥らない(たとえば戦争)ためには

互いに歩み寄る「中道」の精神こそ重要だろう。

何千年も前の深い洞察の声が聞こえてくる。

2012年5月21日

中間のクリエイティブ

 

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ポジティブなだけでは新しい発想は生まれません。

ネガティブに考えたうえで、ポジティブな発想を心がけましょう。

 

それにはニュートラルな視点を持つことが求められる。

経験をつむことで知識は養われますが、想像力が鈍化してしまいがちになる。

 

男女の性差をユニセックス化させたところに男、女の新しい領域が広がる。

 

同様に物販をニュートラルな視点で見つめなおしたとき、サービスと融合させてみてはどうだろうか。ショッピングセンターに自在性が付与されることになる。

 

想像力をフルに生かして、ひとまず、「やってみよう」と個人から発信してみよう。個が連携して、個のネットワークが広がっていくはずだから。

2012年5月16日

手わざと伝承。

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たまたま本屋さんで見かけた本だが、ご紹介する。

『工芸三都物語 遠くの町と手としごと』(アノニマ・スタジオ)という本である。

著者は三谷龍ニという方で、木工デザイナーであるようだ。

毎日の食卓で使われる木の器を提案している。

福井、京都、松本の3都市に焦点を当て、

生活道具としての木の器を作り手と生活者の二つの目で見つめている。

これからは文化の時代であり、生活文化が重視されてくるだろう。

その時、器は生活道具の中心的存在として見直されるに違いない。

柳宗悦の「用の美」ではないが、鑑賞するアートから使うアートへの転換である。

その時、手わざと伝承は、日本文化の求心力として再浮上してくるに違いない

。三谷氏のご活躍をお祈りする。

2012年5月15日

地方からの問いかけ。

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花岡(株式会社はなおか代表取締役)さんは、

立命館大学院経営管理研究科の私の教え子の一人である。

当科を首席で卒業した。

はなおかを7年連続徳島県内注文住宅数1位の企業に

育て上げた名経営者である。

その彼が卒論の課題研究論文をまとめたのが本書のコンテンツである。

地方から世に問う必読の一冊だとも言える。

今ハウジングは、世の中の転換とともに、

最も注目されている業界のひとつだ。

花岡氏の今後の活躍に期待したい。

2012年5月14日

現場が最大の教室。

「移動」を基本、教室とするノマド式学習は、回りの変化に敏感に反応します。

外に出て、さまざまなことを体験することで、観察力が磨かれ、それが座学における学習のコアとなり、相乗効果として身につきます。すると、周りの変化にいち早く気づく。

 

その変化の兆しは、誰にでも平等に降り注いでいます。

その兆しに気づけるか否かは、行動によって培われ、想像力というボストンバックを大きくします。

 

そのボストンバックが小さければ、SCに出向いても買い物による気づきしか得られないでしょう。大きなボストンバックで、街を練り歩けば、多くの気づきがバックに詰め込むことができます。

 

外に出るときは、変化を敏感にキャッチできるくらいのボストンバックを用意しておきたい。

2012年5月11日

デザイナーの仕事。

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私も所属する日本デザイナー協会(JAGDA)が

「東日本大震災記録集」という書籍を出した。

全3冊で、かなりの力作である。

デザイナーという視点から、あの大震災をどう記録するか。

私が常々言っている「絵札」「字札」「語り札」の視点で構成されており、

いかにもグラフィックデザイナーの仕事らしいシンプルでありながら、

美しいビジュアルに仕上がっている。

データと絵がダイレクトに表現されており、

訴求しているポイントが明快である。

JAGDAがこのような仕事を世に残してくれて、うれしく、誇りである。

 

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2012年5月 9日

デザインとは。

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日本デザイン機構の機関誌『Voice of Ddesign』が

「鎮魂のデザイン」という特集を組み、

栄久庵憲司氏が発言している。

「これからのデザインは形のないものを形にする」

「たとえばユニバーサルデザインは親切を形にしたもの」

「もっと心のひだをさすってあげられるような、そういう親切をどう形化するか」

と述べられている。

まさにコンセプト&クリエーション、デザインの本質論だ。

見えないものは精神、心、それをどう形にするかがデザインにますます問われて来る。

栄久庵先生の今後の御発言にさらに期待したい。

2012年5月 7日

自分を足元から見つめなおそう

 

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ゴールデンウィークには、ふるさとに帰省された方も多いと思います。

 

ふるさとへの帰省は、心の原風景に触れることで自然と気持ちの原点回帰ができたのではないでしょうか。そして、もう一度、初心に返って、自分を見つめなおすことができたのではないかと思います。

 

日々、忙殺される時間のなかで、ふと原点を思い出すことは、心の平安を運びます。人とのつながりによって、支えられ、生かされている、と改めて気づかされたりします。そうして自分を見つめなおすチャンスがふるさとにはあるのです。

 

あなたも原点回帰に、心の原風景を思い出してみてはいかがでしょう。

2012年5月 2日

旅の創造者を作ろう。

 

 

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いよいよツーリズムの時代である。

日常が{移動}の概念で再編されつつある今日、

人はみなツーリストであり、旅人となった。

重要なことは、既成の旅行概念を脱した

新しい旅を創造できる経営者の育成である。

地球全体が旅の劇場となり、

生活が旅するように暮らし、暮らすように旅する

ライフスタイル・ツーリズムになった今、

旅のあり方を根本から問い直す時期に来ている。

「旅行産業経営塾」という塾をを主宰している塾長、

山田学(学は旧字体)は、私もよく存じ上げている。

何事にも研究することが大切だ。

同氏の活動にこれからも注目していきたい。

 

 

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