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2012年5月16日 手わざと伝承。
たまたま本屋さんで見かけた本だが、ご紹介する。 『工芸三都物語 遠くの町と手としごと』(アノニマ・スタジオ)という本である。 著者は三谷龍ニという方で、木工デザイナーであるようだ。 毎日の食卓で使われる木の器を提案している。 福井、京都、松本の3都市に焦点を当て、 生活道具としての木の器を作り手と生活者の二つの目で見つめている。 これからは文化の時代であり、生活文化が重視されてくるだろう。 その時、器は生活道具の中心的存在として見直されるに違いない。 柳宗悦の「用の美」ではないが、鑑賞するアートから使うアートへの転換である。 その時、手わざと伝承は、日本文化の求心力として再浮上してくるに違いない 。三谷氏のご活躍をお祈りする。 |