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2012年7月19日 想像力の飛翔。
スイス生まれの詩人画家エルンスト・クライドルフ(1863-1956)の展覧会 「クライドルフの世界」が、Bunkamura・ミュージアムで開かれている(7月29日まで)。] まさに詩と絵が融合したその世界は、 クライドルフの宇宙と呼ぶにふさわしい。 身近な植物や昆虫に生命の宇宙を見出すその観察眼と想像力は、 今の時代にこそふさわしい。 スイスアルプスの自然を手元に引き寄せて、 つぶさに見ると、こういう世界が広がっていることに 彼は気がついたのだ。
私は彼の作品を見て、石川啄木や宮沢賢治を想起した。 啄木も賢治も、宇宙を手元に引き寄せて、 それを言葉に変えたアーティストである。 想像力の源泉は身近にあるのである。 そこから想像力の彼方へと飛翔していくのである。
今後、この展覧会は郡山市美術館、富山県立近代美術館、 そごう美術館に順次展観していくという。
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