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2012年10月30日 都市と求心力と象徴。
東京駅がかつての姿を再現してオープンして以来、 その話題はなかなか収まらない。 それは単なる商業施設ではなく、 東京駅の再現が、ひとつの文化的行為だったからだろう。 人々は、文化には無限の興味を示すが、 経済にはさほど興味を持たなくなった。 基本にあるのは自分たちのアイデンティティを 証明する行為や現象、モノである。 それを私は「文化経済」と呼んでいる。 文化が先に発生してから経済が発生するのだ。 その東京駅再現の過程を記録した本 『進化する東京駅~街づくりからエキナカ開発まで』 (成文堂)が出た。 著者は株式会社鉄道会館代表取締役社長の 野崎哲夫しである。その労と功に敬意を表したい。 都市にはますますその求心力の中心となる 象徴的存在が重要になる時代だ。 シンボリック・プレゼンテーションの時代なのである。
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