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2012年12月 4日 日本人が大切にしたいうつくしい暮らし。
かんき出版の山下津雅子部長より、 彼女が編集した本を送りいただいた。 『日本人が大切にしたいうつくしい暮らし』 (井戸理恵子著、かんき出版)と言う本である。 日本の旧暦を軸に、日本人が失いつつある生活習慣、 その意味、意義を説いた本である。 古来、日本人は生活の中でカミサマと同居して暮らしてきた。 著者は「民俗情報工学研究家」と言う 耳慣れない肩書きを自称しているが、 要は日本各地に息づいた風習や伝承を拾い集め、 その意味を読み解く研究であるという。 盆踊りからアエノコト (家単位で行う小さな単位のお祭り、月見、七五三など)まで、 昔はいくつものお祭りが生活の中にあった。 祭るとはカミを待つの意で、 日本人がいかに自然とカミを大切にしてきたかが説かれている。 一行ごとに頷かされる説得力がある。 文明の浸透によって大切な何かを失ってしまった日本人にとって、 日本文化の根源に立ち戻ることには大きな意味があるだろう。 山下部長の慧眼に敬意を表する。
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