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2013年2月19日 歌舞伎。1603年(関が原の3年後である!)の 出雲阿国の「かぶきおどり」に始まって、 延々400年以上にわたって日本芸能の中軸を占めてきた。 サントリー美術館が歌舞伎座新会場記念展 「歌舞伎~江戸の芝居小屋」を開催している(3月31日まで)。 驚くのはその豊富な絵画資料である。 カメラもビデオもない時代、これらの歌舞伎絵は、 見事にその風景を私たちに残してくれた。 そのエネルギーは、今も一級のパワーである。 勘三郎、團十郎と、中核を担っていた名優が惜しくも続けてなくなり、 その前途を危ぶむ声もあるが、 歌舞伎には「形」と「代々」という 遺伝子があるから心配には及ばないだろう。 歌舞伎の持つ抽象芸術性と美学は、世界に通じる。 絵本と同じで、言葉がなくても分かる美学なのだ。 スタイルの持つ力に改めて感心する。 歌舞伎。 そのエネルギーと美学に心を打たれる。 |