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2013年9月11日 相談相手の居ない時代上野千鶴子さんからご本を頂いた。 朝日新聞の連載で人生相談に乗られているコーナーを集めたもの。『身の下相談にお答えします』。 彼女を代表するキーワードである「スカ下」、つまりスカートの下からという発想など、早くから社会学者としてはユニークな発言やジェンダー問題の取り上げていらっしゃった。多種多彩な目線を持った上野さんが相談の中で様々なアンサーを用意しているのは面白い。 しかし最も大事な点は、やはり今は生き方の時代、人生の時代だという事だろう。どんな学校や企業にいけばいいのか、どういう結婚をすればいいのか、人生の節目節目には相談というものがつき物だが、今は相談相手を失った社会でもある。 より個人化が進み、表層的な家族や利害のある仲間では中々相談に乗れないし、ましてや同年齢は体験学習上も差異が無いから相談に乗れない。 そういうような意味合いで人生相談の相手を失った時代に上野千鶴子さんは躍り出るように誌面上で本質に迫るユニークなコメントを残している。面白い判断や教えられることが詰まっている。 |