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2014年10月30日 匂衣(におい)
知人のご子息である鈴木アット氏の演劇を鑑賞しました。 そこは下北沢、鈴なり横丁の小さな演劇小屋。 客席と舞台はひとつの感情体験の磁場。
車にはねられた飼い犬の話を盲目の娘に匂いで伝えていく物語。 日本とタイの共同制作の作品で、6畳ほどの広さの舞台に象徴的な感性がいくつも見えかくれしています。
そこは登場人物の視点を組み合わせたドラマで、見る側と演ずる側の想像力の交換が興味深い。 個人がアートとしてフィーチャーされていく中、ライブシアターは感性が露出するメディア。
風や匂い、感覚の中に圧縮されたものがどういう残像効果をもたらすのか。 これからの才人鈴木アット劇場に期待したい。 |