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谷口正和 プロフィール

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2015年7月30日

コンセプトビジネスボード

今年は立命館大学大学院経営管理研究科10周年の記念です。私の教え子も多く、神戸風月堂の下村社長が今の同窓会長で彼から記念にコンセプトビジネスボードの作成を要望されたので、20枚作ってこれを寄贈しました。

茨木市にできた新しい校舎に写真のようなボードを掲げています。

 

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コンセプトワードとそれをシンボライズするようなイラストを描き、海外旅行で撮った写真を重ねキーワードを示す形にしました。

2015年7月29日

73歳の誕生日

本日7月29日は私の73歳の誕生日です。

今まであまり年齢に固執しない生き方をしてきました。

5年程度の単位をひとくくりとし、次の課題認識を育てる、言わば卒業と入学を繰り返すように変わりながらも変わらないという考えを大事にしてきました。

ライフデザインというコンセプトを会社のコンセプトとしていますが、それは私自身のコンセプトでもあります。

 

デザインとマーケティングという近い領域にあった物をクロスさせ、生活者を主人公とした社会の実現に向けて尽力したいとやってきました。

最近は帯状疱疹にかかったことによって生活時間を見直す機会もありましたが、生涯学習と生涯現役を生き切っていきたいと思っています。

2015年7月28日

ライフスタイルツーリズム

地方の観光プロデュースに関わっていますが、

先般出版した長野本の『生活芸術家たち』というタイトルが示すように、

ライフスタイルツーリズムというコンセプトを常に大事にしています。

つまり、生活そのものを観光資源とし、それを体験して学ぶような旅です。

 

長寿の県である長野は健康大国日本の最先端モデルであるともいえます。

それを観光の種と考え、お互いの生活を交換し合う旅が巻き起こっていく。

今後それは全国単位へと広がっていくでしょう。

そういうところに、新しい信頼関係を作る対話や交流の大切さがある。

2015年7月23日

『わたしのマーガレット』展

阪急百貨店に先週訪れた際に、漫画誌『マーガレット』の展示をやっていました。

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『マーガレット』が創刊されたのは1963年のことなので、オリンピックの前の年。50年以上も続いているローティーンマガジンです。

今までに幾人もの少女漫画家を育ててきた重要なシアターであり、発表の場を引き受けてきた集英社のコミックリーダーシップをみることができます。

今日は恋愛や結婚をリスクという風に捉えがちですが、心象風景としての恋愛を描いてきた50年の叙情性に敬意を表します。大阪展は阪急梅田本店9階で27日まで開催中です。

2015年7月22日

なつかしくて新しい あえものサラダ』

先般、石垣島を訪問した際に素敵なレストランにお邪魔しました。

石垣島の自然と共生しているお店で、正にホームレストランという呼び方が相応しい。

そこの経営と料理をされている中村裕子さんと親しくなり、

彼女が編集を担当された本『なつかしくて新しい あえものサラダ』をお送りいただいたのでご紹介いたします。

河村みち子氏著、東京書籍の発行で、税込1620円。

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日常における野菜料理を丁寧に提案されている非常に素敵な本です。

2015年7月21日

最も遠い人が最も有利

お笑いタレントの又吉直樹氏が芥川賞を受賞したことで話題になっています。

もともと文学に傾倒しているキャラクターで知られてはいたものの、

各方面では特に皮肉めいたことを言う人も見受けられます。

 

しかし、思わぬ人が思わぬ賞を受賞するということは自然にありえることです。

あるカテゴリーの考え方に凝り固まっていないというアドバンテージがあるので、

文学賞から最も遠い人が最も有利と言っても過言ではありません。

 

彼の場合芸能界で注目の集め方や話題の生産方法を間近で見ていたこともあり、芥川賞という話題を呼べたのも自然な流れと言えるでしょう。

2015年7月16日

江戸端会議

水野誠一氏を理事長とする日本文化デザインフォーラムの今年のアクティビティ『江戸端会議』が9月25日-26日に開催されます。

私も弊社のクラブ活動である「江戸美学研究会」の主宰として、江戸の特長・特徴を語る機会をいただいた。

 

江戸時代には回帰すべき生活や知恵が多くあったという視点に軸足を置いて、

24節句72侯を生きていた江戸の時間・文化、

東海道53次を軸とした旅人の往来、

シェアする暮らし、持たずの生活

一人が一芸で暮らしていくという屋台と旅人の単位……

 

などをお話いたします。

どれもが非常に今日的なテーマで、江戸が先端都市であったことが分かる。ぜひ皆さんもご参加ください。

2015年7月15日

見えざる危機 emergency

沖縄の基地問題、オリンピックの競技場、安保法。

最近の争点からは、反対が多くても進めるという強引な運営方式が見えてきます。

判断の基準が政府と国民で全く違っているという危機。

我々は彼らの意思決定がどのようなステップで為されているのかが分かっていない。

具体的な危機が何なのか読み取る情報すら不透明です。

 

正に見えざる危機があり、それが強引な決定のバックヤードとなっています。

我々が全くあずかり知らない力が動かす日本に付き合わされる。

それこそ危機であるということを認識しなければならない。

2015年7月 8日

ウィリー・ロニス

パリの日常を切り取り続けた写真家ウィリー・ロニス。

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生活の中に時代の観察と承認を見出そうという美学があり、フランス本国では特に高い評価を受けています。。

その時代に生き、暮らし、同時代の生活者たちを記録し続けた彼は正に時の証言者と言えます。

 

京都の何必館で7月26日まで展示が開かれており、梶川由紀さん編集の図録も購入しました。

京都を訪ねられたときは是非どうぞ。

2015年7月 7日

尾形乾山

尾形光琳の弟である乾山の展示が7月20日までサントリー美術館で催されているので、訪ねて図録を購入しました。

 

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彼は京都の裕福な呉服商の息子。

 

早くから彼は仁和寺の門前で居を構えて野々村仁清の作風を学び、

 

やがて自らが窯が京都の乾の方角にあたることから乾山という名を名乗りました。

芸術を追求しつつも、優れた生活道具を作るという意識を忘れなかった作風。

生活に根ざした芸術に私は惹かれます。

2015年7月 6日

クリエイティブのミッション

先日もご紹介させていただきました水野誠一氏著書『否常識のススメ』が土曜日から発売になり、すでに好調な売れ行きを見せています。

 

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常識を疑い、新しい価値観を作ろうとする水野氏の考えが支持されています。

商品ではなく話題やコンセプトが売れる時代に問われるのは、次なる未来・世代に何を遺すかという想像力を備えたクリエイティビティです。

 

クリエイティブは単なるフィニッシュワークではなく、

時代と社会に対して自分の能力でどのような貢献ができるかという視座こそがその根幹にあるということを忘れないようにしたい。

2015年7月 2日

『○○化するデザイン』

創立以来参加している日本グラフィックデザイン協会は、国内では最多のデザイナーが参加している団体です。

そのリポートの190号のテーマは『○○化するデザイン』。

 

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「川上化」「社会化」「流動化」という3つの視点でデザインの変化がリポートされており、グラフィックデザインがどのような位置に置かれているのかを再認識するための示唆に富んでいます。

 

デザインは社会的な課題解決の可能性を含んでいるはずですが、ややもすれば請け負ったことをこなすだけのフィニッシュワークになりがちです。

 

そこで、社会的な使命と影響力を取り戻すという呼びかけがこのリポートには含まれています。

デザインとは全体の中のフィニッシュではなく、イマジネーションを持って未来を創っていくこと。

ソーシャル・マーケティングとしてのデザインを考えたい。

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