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谷口正和 プロフィール

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2015年9月30日

「行為のデザイン」思考法

私の友人の村田智明氏が『「行為のデザイン」思考法』という本を出版しました。

デザインマネジメントの本で、問題解決のためにデザインは広く活用されるべきというのが中心的な論説となり、広義のデザインに解釈を注いでいます。

 

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社会化されていくデザインと、生活者の行動を中軸にして、色々なケースを考察しています。

彼自身は京都造形芸術大学の教授で、自身のデザインオフィスも経営されています。社会にしっかりと足場を持っているために、デザインにリアルな価値付けが可能となっています。

2015年9月29日

コレクティブキュレーター

先日、スパイラルホールで行われた「江戸端会議」にゲストスピーカーとして参加しましたが、横浜ブリキのおもちゃ博物館館長の北原照久氏とご一緒しました。

その際、北原氏より今話題の春画からインスピレーションを得た春画型の小物写真集をプレゼントしていただきました。

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彼は皆が時代の中に忘れてきた「時代の忘れ物」を生活文化の裏と表を交錯しながらコレクションしています。ミュージアムを複数経営していますが、コレクションの8割はまだ見せていないそうです。

テーマミュージアムやスモールミュージアムがインバウンドの中で重要なプログラムになってきています。コレクティブキュレーターの可能性に注目していきたい。

2015年9月28日

全スタッフ会議

先週の土曜日に半年に一度の当社の全スタッフ会議を行いました。

それぞれのプロジェクトが未来への戦略と展望を発表するプレゼンテーションカーニバル。

 

相互に持っている情報を共有する機会を作り、それを互いに活用していける構造の強化をにらみます。

プロフェッショナルワークとしての姿勢を高める研修のプログラムです。

2015年9月25日

ニキ・ド・サンファル展

国立新美術館でニキ・ド・サンファル展を観てきました。

 

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絵の具を入れた缶や袋を埋め込んだ石膏レリーフに銃を放つ「射撃絵画」が彼女の出世作であり代表作です。

 

私が早くから彼女に注目していたのは、彼女は女性であるという立ち位置から、男性型の旧型社会に対し、正にライフルを打ち込むようにアートをもって立ち向かっていたからです。

 

彼女が放った矢は、次の時代を指し示すシグナルとして今世界中に降り注いでいます。

2015年9月24日

新たなる都市開発へ

シルバーウィークは立命館大学院の集中講義を行いました。

コレド室町や、六本木ヒルズなどを、

従来のように横の平面で作られた都市開発ではなく、

縦に作られた都市であると見なし、

これからの都市について学びました。

 

緑や余裕のある空間など、工業社会的な発想では無駄だと切り捨てられてきたものが重要性を増しています。

2015年9月15日

1人の中における多様性

『WIRED』編集長若林恵さんのお話を先週聴きしました。

 

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その中で最も興味を惹かれ、共感したのは「1人の中における多様性」というキーワード。

情報社会においては垣根や区分けが外されていき、1人の中に多くの要素が混在しています。

従って、メディアも多様な気づきを区分け無しに総和させるアメーバのような姿勢が求められています。

 

このような認識論をお伺いし、雑誌『WIRED』への好奇心が深まりました。

2015年9月14日

社会におけるクリエイティビティ

先週は京都にある精華大学で大学院の集中講座を行いました。

クリエイティビティを教えている大学や大学院は多くありますが、

私は特にクリエイティビティの社会におけるダイレクトな活用ということに主眼を置いて講義をさせていただいています。

 

昨今は大学院の資格も必ずしも実践的なビジネスに結びついているとは言いがたい世の中になってきている中、

「学び」に対する新たなサポートを受け持っています。

2015年9月 1日

ビルバオとサンセバスチャン

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ビルバオとサンセバスチャン、この2大観光都市を訪れました。

ともにコンパクトシティでありながらも、新しいツーリズムの時代に則した集客に成功していました。


ビルバオは、ニューヨークのグッゲンハイムのセカンドミュージアムを誘致し、

アートアンドデザインを世界に向けて突き抜けさせています。


そして、サンセバスチャン。

ここは王女様の海辺リゾート。

地産地消を大切に、世界からアイデアレシピの集まる都市へと激変させ、ピンチョスという小皿料理の食文化によって世界から注目と星を集めている。


そして、驚いたことに両都市の観光客が前年比25%増といいます。


この移動する観光化社会は、日本だけではなく世界で巻き起こっている。

そして、カルチャーツーリズムとして、世界中を駆け巡り、民族の多面移動が活性している。


その要因は、高度情報社会にあるのでしょう。

好奇心と目的がある一定のレベルを越えたとき、人は動き始める。


何よりも、今回の旅では「多面移動社会」を確認することができました。

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