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2017年12月26日 歌集『海の石 鳴る』
先日、青戸紫枝さんと食事をした際にいただいた。 青戸紫枝さんは武蔵美術大学の後輩であり、私の父からフランス語の学んでいたメンバーの一人、弊社の優秀なクリエイター小沼亜美さんの母上でもある。 青戸紫枝さんは4歳まで沼津の千本松原の近くにおり、当時住んでいた和洋折衷の家を細部まで覚えているという。 青戸紫枝さんは画家でもあり、美術の教員も引き受けられていた。 今は亡き大岡信さんや、自分を慈しみ、支え育ててくれた方々にそっと捧げるように形になった本書。 様々な思いと見えざる出会いの中で、歌は見えざる赤い糸を通じて行き来する一つのリズムのようにさえ思えた。
『歌集 海の石 鳴る』 出版社:ながらみ書房
2017年12月18日 ビジネスパーソンのための戦略思考の教科書 『世界の一流企業は「ゲーム理論」で決めている』
社会革新が大きく動き、市場構造が次のステージに乗り換える時、我々は「ゲームチェンジャー」として機能する戦略的認識が求められる。
地球社会がNOと突きつけた項目に固執するのではなく、優れた未来構想力の組み立てに対して果敢に絵を描き、その通りに行動する体質を身につけなければならない。 この本は代表的な4つの大学(ハーバード、スタンフォード、MIT、デューク)が中軸になって、今日話題になっているアップルやマイクロソフトの企業を分析している。
『世界の一流企業は「ゲーム理論」で決めている』 出版社:ダイヤモンド社 2017年12月11日 これからのビジネスを創るITの基礎 『未来を味方にする技術』
従来の価値構造を確定してきたビジネス構造の解散が命じられている。 今日、我々は成熟した国の中で「次が起こらない国」という指摘がされていることを危惧すべきだ。
著者の斎藤昌義さんは1995年に起業し、スタートアップのためのソリューションベンダーとして経営に勤しんでいる。
旧ビジネス構造でいくら合理主義だとしても、人材コストをカットしても、大手メーカーや銀行などは赤字のまま。
今、未来を味方にする技術はスマホを代表とするITのウェアラビリティだが、技術は目標を解決するための道具の一つだ。
『未来を味方にする技術』 出版社:技術評論社 価 格:1,580円+税 2017年12月 4日 コピーライターが意識すべき考え方「言葉の技術」
電通が出版したコピーライターのためのレッスン本をいただいた。
コピーワークを中心に、マスに対する提供側でありながらも一人一人の琴線に触れ、新しい興味や納得をどう形成できるかをテーマとしている。 広告の軸足の中心にあるものは理解の促進であるが、実際コピーワークはシンキングワークである。
言葉を考えるのではなく、考えを言葉にすることを本書は繰り返し指摘している。 企業が提供者側の論理から顧客志向に転換する時代の中で、現場のクリエイター達も従来の反転軸の中にいる。 クリエイティブビジネスで活躍している人は、アイデアを創出し、予見をチャンスにする練習だと見切った時に、汎用性の高い能力を身につけることが勝負どころ。
考えを深め、表層的なものを超えて、中側からフックを形成する。そして回数化によって残留効果を定着させる。 考えと表現をリンクさせることは、昨今のコミュニケーションの中で、コンセプト&クリエイションを一つの認識の中に置くことが大切。
メディアリレーションシップに対するメッセージとして様々なヒントになりそうである。
『言葉の技術』 出版社:朝日新聞出版 価 格:1,500円+税 |